2012年5月14日月曜日

Thank you, Tokyo

東京でレストランをしていた時は東京という街に「生かされていたんだなー」、とつくづく思う。

広告費などをかけなくても情報誌などのマスメディアの方達が取材に来てくれた。テレビの取材をして頂くことだってあった。自分が何も施さなくともレストランの宣伝が自然にできていて集客につながっていた。時に厳しい批判や評論にさらされることもあるにはあったが、大方は好意的な論評を頂いた。それに落ち度を指摘されても仕方がない。改善しようと努力した。そしてその評判を聞きつけた僕よりももっと若い料理人や専門学生が就職を希望してくれた。一度も求人広告をだしたことがなかった。

そんな環境をいつしか当たり前だと思っていたのかも知れない。しかし実は、多くの方々の好意や応援の上に成り立っていた。自分の能力ではなかったのだ。改めて本当に感謝したい。ありがとうございました。

地方に来たらそんな東京の環境を客観的に眺めることができた。地方に来なければ得ることができなった教訓も得ている。少しは冷静に物事を考えることができるようになったのかな。

それともまだまだ今を当たり前だと、生きているのが当たり前だと、無意識のどこかで感じてしまっているのだろうか。

時間が経たなければ解らないのでは遅すぎるのに。