2013年3月26日火曜日

(suite) Canard Challandais "cuit très simples"


Canard Challandais rôti(?) ou poêlé(?)
N'est pas si, Cuit très simples.


>>> 先日の(2013年3月14日)投稿の続きです。

近年、料理人は素材、特に肉類の過熱においてその素材の中心温度の管理方法に注目している。

実際には昔から行われているいることではあるのだが、科学的根拠をより明確にして研究した結果、理論やそれをもとに製品化された調理器具が誕生した。それに加え情報のトラフィックの爆発的増加とスピードがレストラン業界に「中心温度の管理方法」を浸透させたのだ。

色々な方法が浸透した。重要なのは何を取り入れれば料理のクオリティーが増すのかはレストランのコンセプト、客席数やスタッフの数、客単価などによりそれぞれ違う、と云うことだと思う。

例えば加湿100%、庫内温度60℃に設定したスチーム・コンベクション・オーブンに入れる詰物などをした加工済の鶏類はあらかじめ真空パックにかけなくても良いかもしれない。フィルムで包むだけで十分でむしろ真空のダメージの方が大きいこともある。しかしそもそも営業中にスチコンをその温度に設定したくないケースが殆どだと思われる。他の調理に使えなくなるからだ。

素材を60℃に保つため、オイル・バスやウォーター・バスを手動で行うのは人手と云う意味でも意外と難しい。僕は忙しい時に油の中から素材を引き上げ、油をぬぐいとり、そして・・・と、なかなかのハードルなのだ。(笑)

そこで考えた。

比較的小さく場所を選ばす、通常の100ボルトのコンセントで動作し、水も油も使わず、穏やかに温度をコントロールでき、温蔵庫などを購入するより安価!(笑)

エトフェしたシヤラン産バトー・キャナール、冷たい状態で皮面だけリソレしてこれに入れて約120分~150分、ロース、フィレを一緒に巻き込んだセル・ダニョー、筒の直径60ミリくらいならリソレしてから約180分くらいノーケアでほったらかしに出来る。(笑)

とりだしてから仕上げ焼きを施し切り分けるとジュスト・キュイです。しかし必ず仕上げのリソレなりをしなければ駄目だ。

ちなみ僕が使用したのは「タイジ ホットキャビ HC-10F 」。これを2段重ねて利用中です。