「料理におけるメタファーと詩学」(5)
(僕の)料理には必ずテーマがある。
作り始める前から細かいディティールまで決まっている。
その到達点にもってゆくにはどうしたら良いのかを考える。
目標がはっきりしているのだ。
僕には行き当たりばったりで良いものを作ることができない。
何を伝えたいのか、何を描きたいのかをはっきりさせてから作業にかかる。
料理の形にも比喩がある。
水辺の風景や草原の風やきらきらと輝く海や太陽、そんなものを連想できる情景を形にしたい。
それを補完する言語を豊かに奏でるために僕は今、何をしたらいいのかいつも考えている。