Dix plats de Cuisine
僕は幾つかの素材に触れる時、必ず思いだす人がいる。
それは例えば「クゥ・ド・ブフ」であったり、「セル・ダニョ」であったり、「ポワブロン・ルージュ」だ。そして何よりも「アスペルジュ・ブランシュ」に向かう時、今でもあの熱い思いと感動が蘇ってくる。
人が人に影響を与える最大級の言葉がそこにはあったからだと思う。
>>> 「十皿の料理」
斉須シェフは僕にとって料理で人を感動させることが出来るということを教えてくれた最初の料理人。
多くの料理人に、そして人生そのものにこれほど良い影響と力を与え続けてくれる人はそーはいない。
最高の料理人はそれ以前の人間が最高なのだ。
斉須政雄シェフがいなければ今僕はここにいなかった、そう思う。