2012年3月31日土曜日

Narcissus

昨年の春くらいから突然(のように感じた)眼が見えにくくなった。小さな文字が読めない。それにズーム機能が低下している。遠くから近くにフォーカスを移すとピントが合うまでに以前と比べ時間がかかる。左右のバランスが崩れて全然度の合っていない眼鏡をかけているような感じもする。

もしかして「老眼」とか思いつつ、そんなことあるか、と抵抗してジタバタしているのだがもう駄目だ。今日まで裸眼で通してきたのだが限界を感じつつある。

もう無条件降伏するしかないのか。「老眼」にひれ伏すしかないのか。頭が痛くなってきた・・・。

2012年3月30日金曜日

La Cerise

レストランの庭には樹齢50年以上の桜の木がある。毎年満開になると壮観だ。

そして「桜の会」として桜を愛でるイベントをビュッフェ形式で行うのが恒例になっている。今年も開催する予定だ。開花予報とイベントの日程が巧くかみ合ってくれるか毎年ドキドキするのだが外したことは無い。

さて今年はどうかな。つぼみはまだ固く閉じている。

2012年3月28日水曜日

Abricot

庭に杏の木がある。毎年実をつけてくれる。

木々、草花の一番愛らしい姿だ。つぼみはやがて可憐な花となる。「ありがとう」と語りかけても気持ち良さそうにただ風にそよいでいる。

2012年3月27日火曜日

Architecture

Googleによると今日は建築家「ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ Ludwig Mies van der Rohe」の生誕126年だそうだ。とてもモダンな建築物は写真を見ているだけでも心地良い。

時代を超えたデザインが存在する事の典型だと思う。古いから、新しいから、という観念は通用しないのだ。

2012年3月26日月曜日

2012年3月24日土曜日

Island

サンポート高松から北を向くと瀬戸内海だ。海に長くせり出している中央埠頭の先端には灯台がある。目の前に見える島は鬼が島伝説の洞窟がある女木島で右手奥にかすんでいるのが男木島だ。左手奥にかすかに見えるのは直島その更に後方は本州岡山県だ。高松からは瀬戸内海に点在する沢山の島が見える。

そして目の前の女木島は真鯛や平目の漁場。僕は女木島の漁師が獲る天然真鯛が特にお気入りだ。レストランから5分も車で走るとこんな光景が広がっている。

まさに素材の宝庫だ。

2012年3月23日金曜日

2012年3月22日木曜日

Signe

毎年レストランの目の前にある香東川に白鳥がやってくる。今年もちゃんと来てくれた。レストランの向こう岸に子供たちが散歩に出かけた。

僕は一生懸命に遠くの子供たちに手を振った。

しかし、いつまで手を振り続けても白鳥に夢中な子供たちは僕に気付くことはなかった。

2012年3月21日水曜日

Le Marche 2012.3.21

基本的に魚介類は瀬戸内海、鳴門、淡路、高知や宇和など、四国の周りのものを使う。のだが、帆立貝がとても好きだと分かっているお客様がいらっしゃるのであればその時は北海道産の「天然帆立貝」を調達することっだってできるのだ。雲丹や蟹だって高松中央卸売市場へやってくる。

今日は瀬戸内海の「角の無いサザエ」、そして大きな「天然貝」を手に入れた。

2012年3月20日火曜日

Ballet 2012.3.20

今日はサンポート高松大ホールで娘のバレエの発表会だった。初めての発表会。バレエを習い出してからまだ一年にも満たない。なのでとても可愛い演技だ。娘は演技中に共演者とぶつかってしまい転倒するというアクシデントに見舞われてしまったが最後まで演じきった。

沢山のバレリーナたちがこの日を目標に演じていた。朝8時30分開場で10時開演、そして16時過ぎまでととても長丁場の発表会。先生たちもさぞお疲れのことと思うのだが、公演や発表会を見るたびにそのパワーに感心しそして尊敬の念を新たにする。

イメージを具現化するその全ての力と才能に心からの拍手を送ります。

ブラボー!

2012年3月19日月曜日

Truffe 55

全然Blogがアップ・ロードできない。自宅の引っ越しやら、レストランでの雑務、勿論仕込みと・・・。

しかしもうずっーと時間が無い生活だ。どうにかしたい。トリュフはひたすら沈黙しているけれど。

表皮は山椒がはじけたような形状だ。ここから発信しているのか。

2012年3月17日土曜日

Le Marche 2012.3.17

瀬戸内海の「キス」がやってきた。旬は晩春から初夏といわれているが今でもとても美味しかった。体長20センチ以上の上物が手に入った。市場ではとてもお勧めとのこと。

可愛いキスは「チュッ」て感じでしょ。

2012年3月16日金曜日

Asperge

香川県はアスペルジュの産地だ。大産地ではない。数だけなら他に北海道や信州などの産地がある。だが、香川のアスペルジュは美味しい。

なぜならレストランから車で10分も走ればアスペルジュ畑があるのだ。香川で地産のアスペルジュを食するからその風味も一段と際立つ、というわけだ。

さて、今年はどんな料理に挑戦しようかな・・・。

2012年3月15日木曜日

Truffe 54

「Core」

トリュフはどこから始まったのか。

2012年3月14日水曜日

Gare

日曜日の高松駅。雨のせいかなんだか閑散としている。JR高松駅を高松港旅客ターミナル側から見た光景だ。駅前方、高松港越しに瀬戸内海が一望できる。駅前だが海の目の前だ。

フェリーが結構な頻度で出入りしている。高松は港街なのだ。海の方は活気がある。

雨のせいで海上の視界は悪そうだ。「ボーッ」という船の汽笛が遠くで聞こえる。港の目の前で暮すことになるとはとても想像できなかったけれど、東京では感じる事のできない風や光にあふれている。

僕はまるで空気に溶けてゆきそうになるんだ。

2012年3月13日火曜日

2012年3月12日月曜日

Pray

昨日の11日は東日本大震災からちょうど1年の節目だ。と言わなくても知らない日本人はいない。

いったい何が起きたのだろう。社会が、日本が変わった。子を失った親。親を失った子。何もかも失った人。僕に解るわけがない。解ろうと努力することはできるけれど解るわけがない。

できることを探して何かしなければならない。そりゃー、寄付とかレストランでの募金活動とかはした。しかし自分や家族に大きく犠牲を強いたか、と言われればできていない。

できることがあるはずなのにできていない。本当にすみません。

自然災害と人災が日本を変えた。僕たちも変わらなければならない。

祈りはいつも他者のためにある。だから祈りを捧げます。

2012年3月10日土曜日

2012年3月9日金曜日

Temperature gradient

かつては「加熱」と「火入れ」という言葉は同義のように使われてきた。しかし実際には電子レンジのマイクロ波加熱やInduction Heatingの電磁誘導など火とは別のカロリーを与える方法がある。調理においての「火」とは特に「炎」を指すのではなく加熱調理全般という意味だった。

というか、炎で炙り焼くよりもポシェとかロティのように媒介を通して加熱する頻度が多いいわけだから媒介である水なり空気にカロリーを与える熱源が炎なのか電磁なのかは調理の結果に大きな影響を与えない。

違いが顕著に出るのは「炭火焼」、「ガス火焼」などの差だ。

最近の先鋭料理の特徴ともいえる「均一なロゼ」のような加熱は一歩間違えると「ハム」のような仕上がりになることがある。素材や加熱の方法にもよるだろうがもう少し温度勾配を持たせた方が良いと思える場合も少なくない。

品種、産地、部位、切りかたなどのファクターは勿論重要だが、牛肉の場合は昔ながらの中心は生よりに加熱を残し、外よりの部分はある程度加熱され、表面はメイラード反応が程良く出ている、いわゆる「ミディアム・レアー」的な加熱は牛肉にとても適している。

鶏、鳥、豚などの肉類とは違うのだ。

その上で今一度、温度にデリケートな素材にあえて「温度勾配」を意識した加熱を再考してみる必要があるのではないだろうか。

そこに加熱のダイナミズムが生まれてくる。

2012年3月8日木曜日

2012年3月7日水曜日

Electrical Wiring

空もWANで分断されている。

もうLANから逃れることはできない。とても眩しい、閃光の紐で縛られている。

2012年3月6日火曜日

2012年3月5日月曜日

Piamore

昨日の日曜日は「Piamore ピアモーレ」ピアノ・コンサートにいってきた。長女にピアノを教えてくれている先生が出演するコンサートだから勿論家族総出で出かけた。

普段は子供にレッスンしてくれているだけだから、先生のピアノを聴ける機会はなかなか無い。とても優雅でそしてテクニカルで素晴らしい演奏だった。

長女のことりは先生の演奏が終わると感極まって泣き出した。4歳の子供でもピアノの音色に感動できるなんて素晴らしい。

ぽろぽろいつまでも涙を流すことりの感性が嬉しかった。

2012年3月3日土曜日

Le Marche 2012.3.3

標準和名は「クマエビ」だが瀬戸内海では「アシアカエビ」とよんでいる。とくに淡路島や徳島県の海域で採れるようだが高松の市場でも活きの良いものがいる。

冷凍の輸入ものがあるらしいが瀬戸内海のものは他県に流通するほどの漁獲が無く主に産地近辺で消費されているという。ということはこの海老も瀬戸内のスペシャリティだ。

とても生命力が強く大切に管理すれば数日は生きている。他の海老より上品で使いやすい素材だ。

2012年3月2日金曜日

Bibliographie 30 [Etude Historique de la Cuisine Française 2]

「Etude Historique de la Cuisine Française フランス料理研究」 辻静雄著

この本は1977年出版、限定1250冊、B4判、1440頁の大型本だ。持ち上げるだけでもかなり重い。とりまわしは悪いのだがあえて一冊本にしているところにその思いがつたわってくる。

この書を見ずして古典を語ることはできない、といえるほどの名著だ。


2012年3月1日木曜日

Bibliographie 29 [Etude Historique de la Cuisine Française 1]

「Etude Historique de la Cuisine Française フランス料理研究」 辻静雄著

1977年7月10日、大修館書店より限定1250部で出版された。販売元は「辻静雄料理教育研究所」とある。カレームなどの古典料理の原典を詳しく解説している。特にピエスモンテの構造の詳細図面など世界的にも価値のある資料だ。

日本語で書かれたフランス古典料理の研究書でこれ以上のもは今のところ存在しない。