2011年12月31日土曜日

Fin de l'annee 2011 !!

2011年が飛ぶように過ぎ去った。年々増してゆく時間の経過の体感速度を確実に更新した。必ず終わりが来るこの時間の速度はいったいどこまで速くなるのだろう。

なにはともあれ、また一年が終わり、新たな時が始まることに違いはないけれど・・・。

2011年12月30日金曜日

Truffe 43

「Tuber melanosporum」

トリュフと一言にいっても様々な種類がある。産地、国籍も色々だ。フランス、イタリアでは加工品の場合、食品表示にトリュフの学名を表記することで品質を管理し偽物が横行するのを防いでいる。

「黒トリュフ」のマーブル模様の黒い部分は胞子を蓄えている。トリュフは栽培ではない。しかし通常の天然茸を採りに行くように森の中に入ってゆくわけでもない。トリュフ園を作ってある程度成長を管理しているのだ。多くの場合「ナラ」や「ハシバミ」の木の若い根にミコリザという菌根を作り地中で寄生して成長してゆく。地中約10cm~30cm程度の深さに存在し地上に出てくることはない。だから昔は豚、今は犬の嗅覚を頼りに探し当てるしかない。

とても複雑で厄介な存在だな。

2011年12月29日木曜日

Truffe 42

12月のフランス産「黒トリュフ」はまだ未成熟だ。香りも穏やかでテクスチャーもソリッド。内部のマーブル模様もコントラストがきつくない。

これが1月になるとグンと良くなる。黒と白のコントラストもはっきりとし、ガリガリとした硬さもなくなる。

12月のトリュフはまだ閉じている。だけど僕は待ちきれない。逢わないでいられない。そして完全に主導権をとられてしまうのだ。

2011年12月28日水曜日

2011年12月27日火曜日

Truffe 41

今年最後のアルバ産「白トリュフ」は100gUPだ。相変わらずすごい存在感だ。ようするに大声を出さなくたって強い発信力を持てるわけだ。

大声を出しても誰も振り向かないかも知れない。沈黙していたって気になる人がいる。しかし、自然に開く扉はない。

2011年12月26日月曜日

Pere Noel

我が家の娘たちにも「サンタク・ロース」がやってきた。かねてからあの子たちの念願だったピンクのドレスを持って。しかもおそろいでね。

よかったね、メリー・クリスマス!

2011年12月24日土曜日

2011年12月23日金曜日

2011年12月22日木曜日

2011年12月21日水曜日

Truffe 40

思考、発信、沈黙。

圧倒的存在感。しかし、僕はナイフで刺してしまった・・・。

後悔。

2011年12月20日火曜日

Le Marche 2011.12.20

瀬戸内海の超スペシャリテの「ガザミ」、通称「わたり蟹」。子が入ると市場での取引も活発になる。特に600g以上もあるこの大きさの上物はブルターニュ産のオマールよりも値段が高い。キロあたり5000円以上の値がつくことも。

濃密な卵、透きとおるような身、上海蟹を彷彿とさせる。水中での動きも俊敏でペンチのように強い力のはさみで小魚を捕食する。

どのように食べても美味しくて多彩な料理が展開できる素材だけに着地点を見つけるのもまた難しい。

2011年12月19日月曜日

Dug well

さすがに忙しくてBlogの更新もままならない。しかし頑張ります。

自宅の近所を歩いていたら古びた「井戸」を見つけた。「井戸」自体は今でも珍しいものではない。機械的にポンプ・アップして庭の手入れに利用したりしているものが多数存在する。見かけが新しいから分からないだけだ。東京では少ないのかな。地下設備や地下鉄があるから。

それにしてもこの「井戸」はいつからあるのだろう。

2011年12月17日土曜日

2011年12月16日金曜日

Piano black and red

ピアノ・ブラックに映る紅葉を手に入れた。

2011年12月15日木曜日

Le Marche 2011.12.15

瀬戸内海の「黒鯛」に脂がのってきた。漁師さんから仲卸の魚屋さんが魚を受け取り、一晩生簀で活け越し、翌日活締めにし更に神経抜きをした状態で朝市場で魚をもらう。市場からレストランはものの5分だ。

我々の厨房は瀬戸内海に直結している。天候が荒れさえしなければ海の中からすぐに欲しい魚をとり出せる。

魚は品質や鮮度が良いのは当たり前、そこを問題にするのではない。むしろ熟成なのだ。いつどのように加工すれば良いかは魚に聞いてみないとわからない。

だから僕は目の前の命にいつも語りかけている。

2011年12月14日水曜日

Le Marche 2011.12.14

「鰆」は瀬戸内海のスペシャリテだ。年が明けると本格的に美味しくなる。春になると瀬戸内海で産卵する。卵巣を使い自家製のカラスミを作ることができる。身が柔らかくて扱いが難しいけれど、生で食べても焼いても美味。ただ香川の人には日常的な素材だからレストランでお出しするときは工夫が必要な魚だ。

ミサイルのような魚体、精悍な顔つき、いつも何かを追いかけている。

2011年12月13日火曜日

Photo 40 [Nikon Coolpix S3100]

「Nikon Coolpix S3100」

4歳の娘が「カメラが欲しい」と言った。早速、お気に入りのNikonのコンパクト・カメラの中から子供用に安価なカメラを探して購入。7000円そこそこととても安いのに十分高機能でビックリ。それにカワイイしね。

2011年12月12日月曜日

Le Marche 2011.12.12

レストランから一望できる瀬戸内海は「黒鮑」の宝庫だ。水深の浅い岩礁が多く、渓流のごとく複雑で多彩な潮流が生命を育んでいる。

とても大きな「鮑」がやってきた。手のひらからはみ出すほどの大きさ。「鮑」専門の仲卸さんが市場で競り落としてくれる。「鮑」はただ大きければ良いわけではない。大きさよりも貝の厚みが重要だ。厚さとは貝殻に吸いついてる柱の部分から吸盤までの厚み。厚みのある貝であれば蒸しあがったときもさほど縮まない。包丁を入れた時の手ごたえも格別だ。

生体なので下処理に手間がかかるが最上級の素材を外すわけにはいかないからね。

2011年12月10日土曜日

Truffe 39

まるで「Giuseppe Arcimboldo (1527-1593)」のManiérismeの絵画、いや彫刻。この頭部はもしかしたら「失われた秋」のEtudeなのかもしれない・・・。

2011年12月9日金曜日

Truffe 38

もう12月だからイタリア、ピエモンテ産「白トリュフ」の季節は終盤だ。今週あたりから「黒トリュフ」が入荷するかも知れない。

白と黒のトリュフは決して一つの皿にのせてはいけない・・・。

2011年12月8日木曜日

Truffe 37

朽ち果てた古代の建造物、壁。風雨に磨かれた石。循環を終えた樹。どれもまだ生きている。

混沌としたマーブル模様、成長しようとするベクトルが渦巻いて細胞を増してゆく。ある一点から比較的等しい距離にある点の集合体を自らのフォルムとして結成しようとして球状に成長するトリュフとは違う。

荒れ狂い、のたうちまわる細胞。

2011年12月7日水曜日

Sanuki Udon 29

このお店は僕にとってとても便利な場所にある。その上にとても繁盛している。セルフ・サーヴィスでなく、常にゆで上げの麺を提供することにこだわっているのでそれが美味しさにつながり人を呼んでいるのがすぐにわかる。

とても美味しくいただきました。

2011年12月6日火曜日

Sanuki Udon 28

とても多忙でいきたい「讃岐うどん」屋さんになかなかお伺いできない。すみません。なので自分の動線になかでの選択になる。その時のTPOも色々ある。

少し午後の遅い光で「讃岐うどん」を食べた。

2011年12月5日月曜日

2011年12月3日土曜日

Acer

「楓」が紅葉した。例年よりも早く色づいたような気がする。この季節にゆっくりと紅葉を愛でてる時間が無いのだが季節のスイッチには違いない。

そして落葉して、また新たな緑をつけて、と終わりある循環を続けている。

2011年12月2日金曜日

Le Marche 2011.12.2

「黒鮑」が沢山やってきた。瀬戸内海の塩でピカピカに磨いてから蒸して、さらに瀬戸内産の車海老と地元に野菜とともに皿にのせる。この土地でなければ造れない一品になる。

鮑ありがとう。

2011年12月1日木曜日

4 an

僕が高松にきてから5年の歳月が流れた。レストランがオープンしてからは4年。

4年前の12月1日がレストランがオープンした日だ。2007年から2011年の1461日間は本当に「あっ」というまに過ぎ去った。毎年その速度はましてゆき、2011年が一番速く感じた。そして2012年に体感速度はさらに更新されるに違いない。4年の間に2人だった家族は4人に増えた。東京を離れたことと、家族が増えたということだけでも僕にとっては激変だったのに加え、地方で地域迎合をしないレストランをオープンするというとても難しい仕事に取り組んでいる。

僕は一瞬にして時間を飛び越したという錯覚に陥って、人も物も確実に朽ちていることを忘れてしまいそうになる。僕という人間にはいったいどんな価値があるのだろうか。ひょっとしたら自分が存在していないことにすら気がついていないただの亡霊みたいなものだったりしてね・・・。

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